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『うちの母ちゃん凄いぞ』を読んで考えさせられた言葉たち

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はてなブックマークを眺めていたら、ふと目に入った『うちの母ちゃん凄いぞ』のホットエントリー。何の気なしに後で読もうとブクマしてたんだけど、それを思い出して読んでみた。そしたら、気づいたら一気に読み終えてた。

親父の借金による離婚から女手ひとつで母ちゃんが凄まじく踏ん張る話と、統合失調症から二回の自殺未遂をした中卒ニートの話です。

母ちゃん48歳、自分23歳。

オヤジの借金で家に乗り込んできた893相手に「そんな雷おこしみたいな髪の毛して!恥ずかしくないの!?」と罵倒して追い返した事のある母ちゃん。

ありがちな、母ちゃんが死んじゃうオチや、母ちゃんが病気しちゃったオチはないけど、ちょっとお前らに母ちゃんを自慢したかったのでスレ立てた。

主な登場人物。

くず子
著者であり主人公。親父の借金が原因で統合失調症になる。
母ちゃん
クレヨンしんちゃんの「みさえ」に似た明るく前向きな母ちゃん。とにかく子供の良いところは褒めまくる。
オヤジ
詐欺みたいな学習用品のセールスをしていたオヤジ。バブルがはじけ高収入から一気に転落。サラ金に手を出す。
とてもしっかり者の兄。離婚をしてからは第2の父親のようにくず子を諭す。
おねえちゃん大好きの純真無垢な妹。借金のショックから、お漏らししてしまうためオムツが手放せない体に。
トレーナー
くず子のバイト先の寿司屋の店長。くず子に一般常識を叩き込む。
浅見さん
寿司屋歴20年のベテランパート。くず子が褒められたい人No.1にするほど尊敬している人物。
ピザ
バイトの先輩。仏ばりの笑顔を持つ、ふくよかな女子大生。店の売り上げの半分は彼女のおかげと言わしめるほどの接客の神。
名倉
バイトに募集してきた女子高生。東南アジア系の風貌持つ純日本人。容姿などから客に幾度となく悪態をつかれるも、常に前向きで真っすぐな性格。

僕も、3人兄弟の2番目。しっかり者の兄と素直な妹に挟まれて育った、ひねくれ者ってところが、なんだか自分とかぶる。何故3人兄弟の2番目はテンプレのように、こうなることが多いのか。まあでも兄弟構成のせいにしちゃいけないよね。

それはさておき、前半のくず子のクズ思考っぷりが、まるで自分を見ているようで心が痛い、、けど読むのをやめられない。


クズな人もそうでない人も、ぜひ読んでみて欲しい作品。特に親に迷惑をかけてるなぁなんて思う人は是非。


『うちの母ちゃん凄いぞ』 2chまとめ 編


この文章の中に、とても心に突き刺さる言葉が、いつもあったので紹介。以下ネタバレあり。



お漏らしのために不登校になった妹。「学校いかないから、いい子じゃない」「○○(妹)は自慢できる子じゃない」という妹に母ちゃんが言った言葉。

生きてご飯食べてうんこしてくれていれば、それだけで自慢出来るよ


一人で家族を養い、寝る間を惜しんで家族のために頑張る母ちゃんに対するくず子の感想。

ある日母ちゃんに、何でそこまで頑張るの? と聞いたら、母ちゃんは「あんたも子供を産めばわかるよ」とだけ言ってた。
例えばそこに水があって、ここは砂漠で、この水を飲まなきゃ死んでしまう。
でも水はひとつしかない。
そんな時、母ちゃんという生き物は迷わず子供へその水を差しだすんだと。
男脳、女脳とかあるけど、母ちゃん脳という物があるんだろうなと思う。

母ちゃんは男でも女でもなく、母ちゃん、という生き物だと思うんだ。

母ちゃん脳ってマジあると思う。確かに父ちゃん脳ってあまりなさげ。


金に異常な執着を持つ、くず子が初めて他人のためにお金を使ったときの言葉。

誰かのために金を使って、それがもったいないと感じなければ、そこには愛がある


兄や妹のお金を盗んで、「自分は人間の屑だから生きてる資格がない」と言うくず子に対して母ちゃんが言った言葉。

生きてる価値がないと思ったんなら、価値がある人間に変わればいいじゃない


家族のために働くうちに、いちパートから部長まで上り詰めた母ちゃんの出世術。

もうコイツには勝てないだろうという相手は、母ちゃんからしたらたくさんいたらしい。
だけど、『勝てないな』じゃなく、『どうやったら勝てるだろう』と考え始めてから母ちゃんは一気に出世したと言っていた。
「負けるかも、と一瞬でも思ったら終わり。負けるかもなと思ったら、即座に次の負けない作戦が立てられる人は比較的出世しやすいと思う」と母ちゃんは言った。


誰からも好かれるピザと名倉、その人物像。

ピザはブッダで、名倉はキリスト。
神二人の共通点は、人を悪く言わないし、常に誰かに感謝している事だ。
客から店頭で褒められたら、それは自分の力ではなく「人を褒められるこのお客様こそ素晴らしい」。
職場の人間から褒められたら、それも自分の力ではなく「こんな後輩を認めて下さる先輩の方が立派」。
こんな神意識の人間はそうそういないと思う。

結局、人から好かれるには、この1点を守るのが1番大事なような気がする。それは「人の悪口を言わないこと」。簡単なようで難しい。そういえばウッチャンナンチャンのウッチャンも多くの芸人や視聴者に好かれているけど、普段人の悪口は絶対に言わないとか。


人に褒められたいがためだけにやってきたくず子は、後輩の力を認めつつも格好悪くて褒めることができない。そんなくず子に母ちゃんが言った言葉。

「あんたは、今まで人に認められたくて必死だったかもしれないけど、これからはあんたが人を認めてあげる番に回ってきたんだよ。あんたが新人ちゃんを認めてあげる、新人ちゃんはまた次に来た新人ちゃんを認めてあげる。そうやって、社会の上下関係は成り立ってるんだ」と教えてくれた。


この作品を読むと、人を褒める力、肯定する力って、物凄く大事なんだなと考えさせられました。

タグ:読書

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