これまでに、非破壊型スキャナーについては、このブログでも何度か取り上げてきました。
本を裁断しなくても手軽にスキャンができるキット「BookLiberator」
裁断不要、しかも早くて綺麗に撮れそうなスキャナ「Book Saver」
「Book Saver」が「Ion Audio ISC02 Book Saver E-Reader Converter」として、ようやく2012年の春に発売される模様
非常に残念ながら「Book Saver」が開発製品化中止
本を裁断することなくスキャン可能なスキャナー「Simply Scan NV-PS200U」
本を裁断することなくスキャン可能なスキャナー「Simply Scan A3 NV-PS500U」
しかし、上記の上から四つは、さんざん期待したものの開発が難航して頓挫し、その後開発中止に。上記の下は品質的に満足できる物ではなかったりと、本を裁断しないでスキャンを行うには、なかなか難しいものがあるのだろうと思っていました。
しかし今回、スキャナー界の雄であるScansnapが非破壊型のスキャナーを発売すると聞いて、早速どんな製品化調べてみることにしました。
調べてみると、スペックを見る限りでは現状、非破壊型スキャナーの問題点を色々と克服した、なかなかよさげなスキャナーだったので、今回「これは良いな!」と思った機能を以下に挙げていきたいと思います。
ページめくりを自動的に検出しスキャンしてくれる
スキャンしたい本のページをめくるだけで勝手にコンピューターがスキャンを行ってくれます。
スキャン時間もわずか3秒以下とストレスなく行える時間だと思います。また、タイマーを使ったスキャン方法なども選択出来るため自分に合った方法を選べます。
僕の場合、手が不自由でページをめくるごとにスキャンボタンを押したりできなかったのでページをパラパラめくるだけというのがとても手軽に感じます。これだったら、SV600の下で本を読み終えると同時にスキャンが完了するのではないかと思います。
新技術採用でピンぼけにならない
従来ヘッド下以外はピンぼけ気味になってしまう問題点をScansnapのVIテクノロジを使用することにより、スキャン全面がくっきりと読み取れるようになった。
どうしてもカメラから遠い位置はピンボケ気味になっていた問題点が解消。
見開きページを分割してくれる
こういった本を裁断しないスキャナーは、たいていは見開きになるのですがSV600の場合は、ソフトが自動で開きで読み取ったページを、右ページと左ページに分割してくれます。画像認識機能の発達によって、こういったことも出来るようになったんですね。
ちなみにBookLiberatorやBook Saverでは、カメラを2台使って、それぞれのカメラを左右のページに割り当てることによって、この機能を実現させようとしていました。
本の歪みが自動的に補正される
これも画像認識機能の発達のおかげでしょうか。以下のように見開きで置くと、どうしてもたわんでしまう中心部分をソフトが検知してフラットなページに修正してくれます
読み取った原稿が歪んでいてもソフトが自動で補正。なんと映りこんでしまった指なども自動で消してくれるそうです。これなら、不器用な自分でも出来るのかも。
A3までの裁断できない大きな原稿でもスキャンできる
新聞や雑誌の見開きなどの大きな原稿でも、A3までなら裁断することなく読み取れます。
今まで業務用など非常に大きなスキャナが必要だったA3サイズを手軽にスキャンできるようになったのはすごい。
動作がキビキビとしている
パソコン操作でも何でもそうですけど、動作が軽快というのは何物にも代えがたい利点です。
電源オンから約3秒で読み取り可能になるまで3秒。A3サイズ一枚あたりの読み取りすらも3秒以下と、こういうのは速いに越したことはないです。
さて、いろいろとSV600の利点について見てきましたが、僕が思うこのスキャナーの難点は値段が多少高いことです。新商品で、値段も定価表示なので、発売されてからしばらく経って値段も下がり、ユーザーのレビューもある程度出揃ったときに買うのも良いかなと思います。ただ、ネットの反応を見ると相当注目されているようで、この注目度ではいつ値段が下がるかは定かではありません。
![]() | 富士通 裁断不要の非破壊型スキャナー。 |