冬真っ盛り、エアコンをフル回転させている部屋などでは空気が非常に乾燥する時期です。僕の部屋でも、湿度が30%以下と乾燥し、朝起きると喉が痛かったり、鼻の穴の粘膜が乾燥して痛かったり、唇がヒビ割れたりします。また、湿度40~50%以下だと、ウィルスの生存率も上がり病気にかかりやすくなります。
そういった対策として、加湿器を使うと良いのですが、加湿器は家電の中でも、何かと手入れに手間のかかる電化製品です。寝たきりの僕などは、手入れができないので、人に頼むことになるのですが、頻繁に手入れをお願いするのは、やはり気がひけます。それに、加湿器は使い勝手を誤ると、逆に体に悪かったり、部屋にカビが繁殖する原因にもなります。そこで、手入れに手間がかからず安全な、寝たきりにとって使い勝手の良い加湿器を考えてみたいと思います。
まず、加湿器と言ってもすぐには色々あり、家庭用では主に次の4タイプがあります。
□スチーム(ファン)式
電熱により水を沸騰させ、そのスチームを送風機(ファン)によって放出・拡散させるもの。
□超音波式
超音波によって水を微細な粒子にして放出するもの。
□気化式(ヒーターレスファン式)
送風機により水を含んだ目の粗いスポンジ状のフィルターや不織布などに空気を通して加湿するもの。
□ハイブリッド式
基本的には気化式であるが、湿度が低下した場合に他の方法に切り替えるもの。気化フィルターに含ませる水をお湯にするものや、電熱により送風する空気を温めてフィルターを通すものなど。
結論から言うと、手入れや安全性の面から考えて、この中で寝たきりに1番使い勝手の良いのは『スチーム式』だと思います。スチーム式は、これらの中では1番手入れに手間がかからず、放出されるのは蒸留水のため衛生的だからです。
「超音波式」は、水の粒子を噴出するので、水に含まれるもの全てが空中に放出されます。つまり、貯水タンクなどに沸いた雑菌などを、そのまま空気中にばらまいてしまいます。ですので、体の弱い僕のような寝たきりが、そういった空気を吸い込むと逆に病気になってしまう可能性が高まってしまいます。対策として、貯水タンクを2日に1回くらい洗えばいいらしいのですが、そんな面倒くさいことを毎回人には頼めません。
「気化式」は、水を気化させるので超音波式と比べて安全面は大丈夫ですが、フィルターを用いるので、フィルターの手入れが週1くらいで必要になってきます。ですので、これもある程度手間がかかってしまいます。また、水を気化させることから気化熱で部屋の温度が下がってしまいます。これも寒がりの人にとってはマイナスでしょう。
「ハイブリッド式」もフィルターを使うので「気化式」と同じ理由で、手入れができない人には適さないと思います。
ですので、個々の機能を見ていくと、自然と「スチーム式」という結論になります。ただ、スチーム式にも難点があります。それは電気で水を熱するので、他のものに比べて電気代が高いことです。また加湿中は水を沸騰させるので、煮物料理をしているような音が出ます。僕の場合は、逆にその音が心地よかったりするのですが、音が気になる人には難点となります。また、放出されるスチームが熱いものがあるので、子供がいる家では注意が必要です。
こういった具合で、加湿器は「帯に短し襷に長し」というものが多いです。欲を言えば、衛生的で手間が全くかからず静かで電気代も安い加湿器があれば最高なのですが、世の中そううまくいきません。うまく自身の環境にあった加湿器を選ぶのが大事だと思います。寝たきりで子供もいない僕は、とりあえず「スチーム式」一択です。
次回は、スチーム式にも色々あるので、スチーム式の個別の商品を考えてみたいと思います。